コロナ禍によって自粛生活が長引き、生活のリズムや体調が崩れたという方は多いのではないでしょうか。
外出自粛による運動量低下や、座りっぱなしのテレワークを原因とした筋量低下などが、知らないうちに体に悪影響を及ぼしているかもしれません。
ここでは、運動不足が体にもたらすリスクについて解説します。すぐにできる運動不足解消方法もご紹介しているので、いわゆるコロナ太りが気になる方も、ぜひ参考にしてください。
『コロナ禍で運動不足に陥ったと感じる人が急増!』
新型コロナウイルスの流行下では、多くの人が通勤・通学・行楽といった日常的な外出を控えてきました。
これまで当たり前だった行動が制限されたことで、運動不足やストレス増大は深刻になっているようです。ここでは、コロナ禍が引き起こした生活の中の変化について現状をお伝えします。
- 運動不足を実感している人は4割!
厚生労働省社会・援護局が実施した調査によりますと、新型コロナウイルスが流行る前と比べて、運動量が減ったと答えた人は全体の実に4割に達していることがわかりました。
この結果については、通勤・通学の自粛による運動量の低下以外にも、ジムや習い事を通じて習慣的に運動を行っていた人がそれをできなくなったことなどが原因として挙げられるでしょう。
また、外出してはいけないという意識が積極的な活動を抑制し、自宅でじっとしている時間が増えたことなども影響しているものと考えられます。
- 運動不足傾向の増加に比例してゲーム時間が増加
コロナ禍が一般の人々に深刻な運動不足をもたらしている現状は先述した通りですが、同じ調査では、別の質問の結果からも心配な数字が報告されています。
運動量が低下したと答えた人が4割程度だったのに対し、ゲームをする時間が増えた人が18.6%増加したというものです。ゲーム自体は適度に行えば気分転換になり得ますが、一方でゲームをする時間が増えたことにより運動不足が助長されている可能性も考えられます。
『運動不足は万病のもと!まずは簡単にできることから始めよう』
コロナ禍においては、自宅でおとなしくしていなければならないという意識が、いつのまにか運動そのものを抑制させてしまっている可能性があります。
日本運動疫学会は、こうした解釈が極端になり、「著しい身体活動不足や長時間の座位行動」が増えることへの懸念を表明しています。
テレワークやゲーム時間の増加によって身体活動が減少し座っている時間が長くなると、血行不良となったり筋力が衰えたりして代謝が悪くなりがちです。代謝が悪くなると太りやすい体になってしまいます。
また、運動は様々な疾患や死亡リスクを下げるという指摘もあることから、生活習慣病を予防するためにも、コロナ禍が影響した運動不足の改善は急務と言えるでしょう。
『まずは座りっぱなしを改善しよう』
運動不足による健康リスクを下げるためには、適度な運動が必要不可欠です。
先述した日本運動疫学会は、喚起や消毒、人との距離などに注意しながら、テレビや動画などを効果的に使用して体操を行うことなどを推奨しています。また、家の中で階段の上り下りをすることも良いでしょう。
テレワークや在宅勤務が増えている人がすぐに実行できる運動不足解消方法としては、デスクワーク中に意識的に立ち上がることです。
東京大学保健センターは、パソコンを高い台に置くなどし、立った姿勢で作業することを提案しているほか、立ったままで仕事を行うことで「頭が活性化」する可能性にも触れています。
30分座ったままで作業を行うごとに3分程度、1時間座ったままなら5分程度立ち上がってストレッチや脚を動かすなどすると、適度な運動効果や座りっぱなしによる健康リスクを下げる効果が期待できます。
まずは身近なところから運動不足を解消し、心身の健康状態を改善していきましょう。