ライブストリーミングは、ASMR、マクバン、ショッピングホール、その他多くのプラットフォームコンテンツに次いで、現在インターネット上で最も人気のあるコンテンツのひとつです。ゲーマーやミュージシャン、またその他基本的には誰でも参加できる、現在成長しているニッチ市場です。エンターテイメント性が高いため中毒性が高いのが特徴です。
これとは別に、写真や動画などの見るだけのソーシャルメディアコンテンツと比べて、ストリーマーと視聴者の間の交流が少し多いものです。クリエイター向けのFace Timeによく似ていますが、よりエンターメント性の高いものです。
定義上、ライブストリーミングは、その時に行われている生の映像を録画し同時配信するオンラインメディアコンテンツです。
多くの場合、単にストリーミングと呼ばれていますが、オンラインで映画や動画を観るという意味でもストリーミングという言葉が使われるため、用語の意味は曖昧になります。主な違いはライブストリーミングがリアルタイムで行われるのに対し、動画は録画されたものか、視聴用にすでに作成されたものであることです。
誰でも自由に視聴したりストリーマーになったりできるプラットフォームはたくさんあります。Facebook LiveやFacebook Gaming、Periscope、Douyou、Kuaishou、17Liveなどですが、今、最も人気のあるストリーミングプラットフォームはAmazonが展開しているTwitchでしょう。
こうしたプラットフォームで、人々はゲームやeスポーツを楽しんだり、音楽を再生したり、誰かと会話したりなどの様子をストリーミングしたり、観ることができます。最近追加されたコンテンツはIRLまたはIn Real Lifeと呼ばれるもので、ストリーマーが現在いる場所で起こっていることをストリーミングするというものです。バスケットボールの試合もあれば、誕生日パーティーの様子もあります。ワークショップの様子もあれば、勉強や仕事の様子を流すこともあるのです。
ライブストリーミングでの交流は、ストリーㇺをする際の重要な機能です。
視聴者はストリーマーと会話ができて、彼らに贈り物やお金をあげることに相当するプラットフォームリワードを送ることができます。また、視聴者が参加できる、韻ストリームゲームもあります。
新型コロナウィルスのパンデミックのため、ライブストリーミングはこれまでで最大の成長を遂げているのです。
ワクチン接種が進んでいますが、ライブストリーミングの成長が減速する様子は見られません。アメリカとイギリスだけでも約56%のライブストリーマーがパンデミックが終わった後もライブストリーミングを続けるつもりだと回答しています。
ライブストリーマーではない視聴者では、23%が新型コロナウィルスが収束した後もライブストリーミングを視聴するつもりだと明言しています。これはそれほど多くないように見えるかも知れませんが、2020年の3月から4月の間にインターネットを使用した人の約34%がソーシャルメディア利用者かゲームのライブストリーマーでした。Z世代、もしくは1990年代半ばから2010年の初頭までに生まれた人々にとって、ソーシャルメディアはニュースや時事問題を伝える主要な情報源であり、それは34%にも上りました。
国際的にライブストリーミングを見た場合、現在、中東とアフリカがライブストリーマーの数で抜きんでています。この地域に住んでいるライブストリーマーは何と全世界のライブストリーマーの38%にも上るのです。23%は南北アメリカとカナダに、29%がラテンアメリカに住んでいます。約35%がアジア太平洋に住んでいますが、中国のライブストリーマーはわずか10%にすぎません。残りの19%はヨーロッパのライブストリーマーです。
ライブストリーマーは、企業が利用できるニッチなマーケティングおよび広告媒体でもあります。
ライブストリーマーは一般的にブランドと関係を築くことに積極的で、製品自体やブランドに影響を与えたいという思いを強く持っています。ライブストリーマーの約23%がブランドのブログをすべて読んでいると答えており、19%がブランドと交流を持っており、20%が個人のソーシャルメディアアカウントでブランドの投稿を共有したことがあるといいます。さらに18%がブランドに対し新しいデザインや製品のアイデアを提供したと答え、21%がブランドのソーシャルメディアに写真や動画をアップロードしています。
昨年よりも47%多くの人々がライブストリーミングのコンテンツを利用しており、インターネット上で行う他のものと比べて3倍の時間をライブストリーミングに費やしています。潜在的なライブストリーマーと現在のライブストリーマーにとって、このニッチな市場は金脈になる可能性があるのです。アカウントが大きくなり、特定の熱心なファンが増えればストリーマーがお金を稼ぐ方法はたくさんあります。
たとえば、現金化オプションがふんだんにあることで知られるTwitchでは、ストリーマーはビットと呼ばれる仮想通貨を使って稼ぐことができます。視聴者はこの通貨を使ってストリーマーを応援し、ゲームの成功を祝うのです。ストリーマーは1ビット辺り約0.01ドル(およそ1.1円)受け取ることができるため、ファンが1万ビット送金すれば、ストリーマーは100ドル(およそ11万円)稼ぐことになります。
これとは別に、ファンはPaypalやPatreon、およびその他の寄付プラットフォームを使ってストリーマーにお金を送ることができます。こうしたお金は一般的にチップと見なされています。ストリーマーは特定の目標に対し寄付金を募る際には金額のマイルストーンを設定することができます。ファンが寄付をするとチャットボックスで発表され、ストリーマーは声高にこれを知らせてファンに感謝の言葉を伝えます。
ストリーマーがストリーミングチャンネルで収益を得るもうひとつの方法は、有料視聴制(サブスクリプション)です。サブスクリプションには金額に応じて追加の特典があります。熱心なファンにとってサブスクリプション費用は定期的な支出であり、ストリーマーが最も信頼できる収入源です。
プロフェッショナルとしてのゲームやeスポーツのストリーミングにスポンサーがつくことも、ライブストリーマーにとって、金銭的に大きなものでしょう。競争力の激しいeスポーツ業界は今年の終わりまでには15憶ドル(およそ1600憶円)産業になるだろうと試算されています。ストリーマーがこうしたコンテストのいずれかで優勝すれば、お金を稼ぐための最も有利な方法のひとつであるブランドスポンサーの注目を集めることができるかも知れません。それ以外にも、ストリーマーはアフィリエイト販売で稼ぐ方法もあります。これは、ストリーマーは5%から30%のコミッションを支払うことで商品を熱心なファンに販売できるというもので、商品の価格はストリーマーの人気度によって平均2000ドル(およそ22万円)以上になる可能性があります。
ライブストリーミングを始めるのは簡単です。
まずは音声と映像の機器をそろえましょう。ラップトップコンピューター内蔵カメラ(またはウェブカメラ)とマイクです。ビデオエンコーダーも必要になります。これは動画をパッケージ化してStream labsやOBS studioなどのようなストリーミングプラットフォームに送信するソフトウェアです。安定したインターネット接続環境も、特にゲームをストリーミングする場合には必要です。最後になりましたが、間違いなく重要なこととして、ストリーミングするための作業スペースも必要となります。
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