腰痛の原因はいろいろで、中には医療機関での治療や手術を要する疾患が原因となっているケースもあります。
しかし、日常生活のちょっとした癖や姿勢が腰痛を引き起こしている場合も少なくないのです。
ここでは、主に姿勢が原因となる腰痛について、理由や予防・対策などをご紹介します。とくにデスクワークが多い生活の中での腰痛が気になる方は、ぜひ参考にしてください。
労災で最も多い疾病は腰痛!
腰に負担がかかる業務を行う人はもちろん、日常のさまざまな場面で心身に負担がかかると、直接的に腰を酷使しなくても腰痛が起こる例はたくさんあります。
日本理学療法士協会によりますと、国民の80%の人が一生に一度は腰痛を経験し、しかも、腰痛はレントゲン等の画像検査で原因がわからない割合が5割に近いとしています。
この結果から、腰痛はすでに国民病となっていながら、科学的に解明しきれない精神的影響や、日常の姿勢・動作といった習慣によってもたらされている可能性が高いことがわかります。
なお、職場での労働災害で最も多いのも腰痛です。厚生労働省は、業務上(職業性)疾病として認定された全体の58%が腰痛であると報告し注意を呼びかけています。
デスクワークは腰痛に大きな警戒が必要な業務!
どんな仕事や生活でも腰に負担がかかるのは同じですが、比較的警戒レベルが強い職種があります。
腰痛を訴える人が多く、腰痛にとくに注意が必要な職種には、重たい物を運ぶ業務を行う人や医療・介護現場で働く人、長時間乗り物を運転する人などが挙げられ、他にも立ったまま、あるいは座ったままの作業を長時間続ける人が含まれます。
立ち姿勢や座り姿勢が長く継続しがちな業種は、いくらでも存在します。つまり、腰痛はあらゆる職業の方にとって当事者意識を持つ必要がある症状なのです。
中でも、会社員・事務員・在宅ワーカーなど、デスクワークをメイン業務としている方は、ずっと座りっぱなしで業務にあたることも多いので、こうした姿勢が腰痛を悪化させている可能性も否定できません。
同じ姿勢を続けることが腰痛に繋がる理由とは?
同じ姿勢を取り続けていると、腰痛が起きやすくなるのはなぜなのでしょうか?たとえば座ったままの姿勢で作業をしていると、猫背になったり脚を組んで体が歪んだりして、一定の部分に負担や緊張を強いることがあります。
また、座りっぱなしにより、足や臀部の筋力が弱まって腰を支えることができなくなる可能性や、股関節・股関節周りの筋肉がかたくなることなども考えられます。さらに、冷えやストレスなど、いくつもの理由が重なることも少なくありません。
座り姿勢の継続が腰痛を引き起こす経緯は、働き方やそれぞれの人によって異なるのです。大切なのは、ずっと同じ姿勢で仕事を行うことによる姿勢の悪化や、筋疲労・筋力低下を予防することと言えるでしょう。
デスクワークによる腰痛の改善方法と対策は?
先ほどご紹介した日本理学療法士協会では、デスクワークをはじめとした座り姿勢での業務が長い人に対して、長時間に渡る同じ姿勢の継続を避けることや、使用する机・椅子の高さを調整することなどを、腰痛予防でできる対策として挙げています。
厚生労働省でも、職場での腰痛を予防するための指針の中に、適宜休憩時間を設けることや、作業姿勢を変えることのほか、作業台や椅子の高さを適切な高さに合わせることなどを明示しています。
できれば30分に一度、少なくとも1時間に一度は立ち上がってストレッチや脚を動かすなど、軽い運動を行うことも腰痛改善には効果的です。
まずは座り姿勢だけでなく、スタンディングワークを取り入れて意識的に姿勢を変化させることで、腰痛を軽減させる工夫をしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
腰痛には内臓の疾患や骨のトラブルなどが関わっていることもあるので、症状のある方は一度受診してみることをおすすめします。
しかし、一方で腰痛は診察だけでは原因を突き止められないケースが多いという事実も知っておかなくてはなりません。
デスクワークで腰痛を悪化させた方の中には、長時間座りっぱなしの作業を継続している方も多いのではないでしょうか。まずは同じ姿勢を取り続ける作業スタイルや、体型に合わない机や椅子の使用を見直してみるところから始めてみましょう!
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